理事長挨拶

理事長ごあいさつ

 本学会創設当時より、理事長の任をお勤めいただきました、日野原重明先生が、7月18日朝に、先生が生涯信仰し希望を託しておられました神のみもとに召されて逝かれました。

 日野原先生は、この学会の現代的な意義を深く考察され、本学会は日本だけでなく、世界中の人々の精神性の向上のために貢献すべく、その果たすべき課題の大きさもよくよくご理解をされておられました。その志をもって先頭に立って私どもをお導き頂きました。

 本学会は、今年で10周年を迎える記念すべき年でございましたので、本年の学術大会時では、日野原先生からお祝辞を頂き、共にお祝いをすることを光栄に思っておりました。しかし、その思いはかないませんでしたが、日野原先生が本会にお遺しいただきました多くの示唆と考察の方向性は、今後の学会に活力を与えるものと信じております。

 また、日野原先生の成し遂げられました業績は数えきれない程であり、それによりどれほどの人々が、人生に希望と勇気、信仰の恵みを頂いたことでしょうか。あらゆる年齢を、階層を越え、健康な人にも、病の人々にも力を与えるために、実践と研鑽、また、こころからの寄り添いによって、人々が豊かに生きるための勇敢な志を新たにする機会をお与え続けられました。

 本学会に対する日野原先生の遺言は、「これからの10年は、ますます複雑になってゆく社会情勢の中で、普遍的に人間が有しているスピリチュアリティに、人々が気づき、その内的躍動に従っての生活ができる指針を学会として築いてほしい。そのための研究と実践こそが、世界の平和をもたらす原動力となると考えている」と、のことでした。

 偉大な理事長日野原先生亡き後の学会を託されました高木でございますが、これまでの学会が積み上げました10年間の業績を踏まえながら、会員の皆様方とこころと知恵、そして尊敬と信頼をともにしながら、個人レベルと、また、社会レベルに、スピリチュアルケアの大事さと必要性を広く伝え、多くの人々が「希望と勇気を持ち、人生に豊かさを実感されるための指針を届けることのできる学会」となりますことを、深く念願し、改めて、会員の皆様方には、ご支援とご協力をお願い申し上げております。

 

2017年10月 日本スピリチュアルケア学会理事長 髙木慶子